医理工学院は、平成29年度開講です。
以下のインタビューは、医理工学院の前身となった医学物理工学分野と放射線医学分野の卒業生です。
北海道大学医学部保健学科で診療放射線技師になるために勉強をする中で、放射線治療という分野に興味を持ちました。そのことがきっかけとなり放射線治療において重要な役割を持つ医学物理工学を学ぶために医学研究科へ進学し、医学物理士認定機構認定教育コースである先端医学物理コースを受講しました。 医学物理工学分野の在籍中は、数ミリ単位のがんを検出することで腫瘍に対して正確な線量を投与するための高精度放射線治療装置の研究開発を行っていました。
本学では多くの医学物理士達が、 理工学的な立場からがんのみに放射線を集中させ周囲の正常組織への影響を最小限に抑えるための研究を幅広いテーマで行っているため、様々な視点からアドバイスを頂ける環境であり研究を行う上で大変心強いです。現在活躍されている先輩方同様医学物理士となるため、数多くの最先端研究機器を駆使し個性豊かなすばらしいスタッフ達の指導のもと研究を行うことができました。医学物理士として臨床の現場を経験するだけでなく、最先端の研究技術を学ぶ上でも最適な環境であると思います。
本学では、医師だけでなくコメディカル、理工学、社会学などの様々な分野の専門家が集結し研究を行っています。また、分野や講座によらず研究会議などの情報交換の場が展開されており、これまで医学に携わってこなかった方々にも大学院の門戸は広く開かれていると思います。これから、修士、博士課程に進学される皆様を心待ちにしております。
博士研究題目として「スポットスキャニング照射における陽子線生物学的 効果(REB)の評価とエチニルシチジンによる陽子線増感効果に関する研究」に取り組みました。学部生時代に放射線・放射線治療について学んだ際に、放射線によるDNA損傷といった生物効果や放射線治療に必要不可欠な医学物理学に興味を持ち進学しました。研究だけではなく実際の臨床に関わる経験も数多くさせて頂き、非常に貴重な時間となりました。学生時代は医学物理に関する 基礎研究だけではなく、生物実験、放射線治療計画等の臨床業務を経験させて 頂きましたので、幅広い視野・知識を得ることができました。
現在では、様々な視点から臨床研究における課題に対してアプローチすることができています。最先端の放射線治療について学ぶことができ、将来、研究者を目指すにはこの上ない環境だと思います。