博士課程の3コースを紹介します
医学専攻博士課程は、医学院の「教育目標」に基づき、
として活躍できる高度な能力を有した人材を育成します。
そのため、これまでの学問領域の枠を越え、互いに関連する分野の基礎的知識・技術の修得をはかる融合教育を展開します。また、多様化した社会のニーズに対応できる人材を育成するために、学修課題を複数の科目を通して体系的に履修する3つのコースワークを導入し、人材養成の目的に応じた最善のコースの選択履修を可能にします。
医学・生命科学領域での研究者および教育者の育成を目的とする基盤医学コースは、将来、研究者として自立できるだけの幅広い専門知識と研究に必要な実験のデザインなどの研究手法や研究遂行能力を修得するコースです。さらに専門的知識を学際的な医学・生命科学研究に活用・応用する能力を培います。
優れた臨床技術と研究能力を兼ね備えた臨床医等の育成を目的とする臨床医学コースは、従来のモデル動物や細胞を用いた基礎医学研究手法を駆使した研究ではなく、人を対象とした臨床医学研究遂行能力を修得するコースです。
大学病院で診ることのできない症例や大学病院に無い高度かつ専門的な診断・検査・治療を行っている特色ある医療機関に設置している「臨床系連携講座」において、専任教員と第一線の臨床医である連携教員による複数指導体制の下で、理論と実践を融合した臨床医学研究を行うことも可能です。
大学院臨床系連携講座は、博士課程臨床医学コース選択者を対象に、臨床医学研究の展開を図る事を目的として、札幌市内15、道内13の病院と医療機関に構築されています。(令和5年4月現在)
大学病院で診ることのできない患者情報の収集や、高度かつ専門的な診断・検査・治療を行う特色ある医療機関において、第一線で活躍する臨床医から研究指導を受け、併せて専任教員による複数指導体制のもと理論と実践を融合した教育を展開しています。
なお、臨床医学コースの研究内容は、大学病院あるいは連携講座の設置されている医療機関での診療を通じて得られた臨床検体、臨床情報の解析が含まれている事を前提にするものです。
臨床系連携講座 設置医療機関(令和6年5月現在)
地域社会や国際的なレベルの健康・安全の維持・向上に幅広い知識と高い技能をもって取り組むことのできる人材を育成することを目的とする社会医学コースは、生物学、生命科学的アプローチとは異なる社会医学的、予防医学的視点から、研究倫理、統計学の基礎と応用、医療情報学、EBM(エビデンスに基づく医療)などの社会医学研究法を修得した上で、公衆衛生学や予防医学分野における研究手法や研究遂行能力を培います。
博士(医学)
長期履修制度とは、学生が職業を有している等(介護・育児等を含む)の事情により、標準修業年限(4年)を超えて一定の期間にわたり計画的に教育課程を履修したい旨を申し出たときは、個別に審査のうえ、その計画的な履修(以下「長期履修」といいます。)を認めることができる制度です。
次の各号のいずれかの事由に該当する者で、かつ、当該事由により、学業に専念できないため、課程修了に要する学修(研究)計画年数を予め長期に設定することを希望する者が申請できます。
長期履修による修業年限の期間は、博士課程にあっては6年以内で、年を単位として申請することができます。 また、本学院において休学を許可することができる期間は、長期履修学生も標準修業年限の学生と同じく4年間です。
本学院において必要と認めるときは、長期履修期間の短縮又は延長を在学する課程においていずれか1回に限り認めることができます。
手続きについては、医学系事務部総務課医学院教務担当に照会してください。
入学時に長期履修が認められた者の授業料は、概ね標準修業年限に納付すべき授業料の額(年額×4年)を長期履修が認められた年数で除した額を年額として決定します。ただし、納入済みの授業料を遡って調整することはありません。
【長期履修申請期間に係る授業料は、決定通知があるまで絶対に納入しないでください。】
3年次の最初に中間審査を行い、審査員による進行状況のチェックを受けることになります。
(令和元年度現在)
★ 専門研修最終年に博士課程の履修を開始する例
修了者の半数以上は一般病院や大学病院で医師や医療従事者として勤務しています。次いで大学や企業等の研究員・研究職が多くを占めています。
(令和6年5月現在)
医学専攻博士課程では、「共通コア科目」、「必修科目」、「選択科目」の3つの区分で授業科目を開講します。
コース | 授業科目名 | 単位数 |
---|---|---|
基盤医学コース 臨床医学コース 社会医学コース |
医学研究概論 | 1 |
実験・研究計画法 | 1 | |
医倫理学 | 1 | |
公開発表演習 | 1 | |
研究発表技法Ⅰ | 1 | |
研究発表技法Ⅱ | 2 | |
トランスレーショナルリサーチ概論 | 1 |
コース | 授業科目名 | 単位数 |
---|---|---|
基盤医学コース | 医学研究法Ⅰ | 1 |
医学研究法Ⅱ | 1 | |
基盤医学研究 | 10 | |
臨床医学コース | 臨床医学研究法Ⅰ | 1 |
臨床医学研究法Ⅱ | 1 | |
臨床医学研究 | 10 | |
社会医学コース | 社会医学研究法Ⅰ | 1 |
社会医学研究法Ⅱ | 1 | |
社会医学研究 | 10 |
(備考)3つのコースのうちから1つのコースを選択し、当該コースに係る全ての授業科目を履修すること
コース | 授業科目名 | 単位数 |
---|---|---|
基盤医学コース 臨床医学コース 社会医学コース |
※医学総論 | [2] |
必修科目で選択したコース以外の必修科目(基盤医学研究、臨床医学研究、社会医学研究を除く。) |
(備考)所属教室の開講する「医学総論」2 単位以上を含み、10 単位以上を修得すること
※単位欄の数字に[ ]のついている授業科目は、講義題目が異なるものであれば複数個の履修が可能です