脳や脊髄など、中枢神経を構成する神経細胞の神経軸索は、他の神経細胞へ信号を伝える際に発生する活動電位(なんらかの刺激によって細胞膜に生じる膜電位の変化)を(刺激の強さのある値を境に反応が最大か無かに二分するとされる)「全か無かの法則」に従うだけでなく、電位の形にさまざまな変化を加えて伝えていることが報告されています。そうしたメカニズムを解明するための実験を行っています。神経細胞に刺激電極と記録電極を当てて電気活動を記録しますが、電極の当て方には“職人芸”的な難しさがあります。今は一日試して有効なデータが一つ取れれば良いほうですが、さらに効率を上げようと手技を磨いているところです。