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大浦 峻介さんの一日(博士課程)

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am08:15

登校

北13条門から構内に入ると新緑の約70本のイチョウが出迎えてくれます。晩秋には黄一色に染まるイチョウ並木は札幌市民にもなじみの“黄葉スポット”。研究室が入る東北棟の玄関をくぐり、一日がスタートします。

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am09:00

実験準備・勉強会

登校後準備を整え、マウスの脳の海馬のスライス標本を作る作業にかかります。標本は鮮度が落ちやすいので、半日のうちに実験に使用します。標本を作り、実験を始めるまでの間に文献を読んだりしています。
毎週水曜は、9時半から教室のメンバーで勉強会を行います。一人20分の持ち時間を自由に使い、それぞれが実験データや研究の進行具合を報告。これから行う実験案などを説明して意見交換を行い、自らの研究をブラッシュアップさせます。

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am10:30

実験室にて

脳や脊髄など、中枢神経を構成する神経細胞の神経軸索は、他の神経細胞へ信号を伝える際に発生する活動電位(なんらかの刺激によって細胞膜に生じる膜電位の変化)を(刺激の強さのある値を境に反応が最大か無かに二分するとされる)「全か無かの法則」に従うだけでなく、電位の形にさまざまな変化を加えて伝えていることが報告されています。そうしたメカニズムを解明するための実験を行っています。神経細胞に刺激電極と記録電極を当てて電気活動を記録しますが、電極の当て方には“職人芸”的な難しさがあります。今は一日試して有効なデータが一つ取れれば良いほうですが、さらに効率を上げようと手技を磨いているところです。

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pm01:00

昼食

ほぼ毎日、手作り弁当を持参し、たまたま居合わせた教室の仲間と食べています。講義の内容や実験の悩みなど研究中心の話題で瞬く間に時間が過ぎていきます。

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pm01:30

実験再開

食事を済ませて再び実験室へ。18時ぐらいまで実験を繰り返します。もともと研究がやりたくて北大に入学し、研究医を目指して大学院へ進学しました。学部生時代に神谷温之教授の講義を聴き、個体レベルの脳機能はもとより、更に細かな神経細胞の活動を解き明かす研究に関心を抱きました。学部3年次から教室へ通い、2015年、6年在学中から一足早く博士課程の必修科目を履修できるMD-PhDコースを選択し、本格的に研究をスタートさせました。

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pm07:00

教授室で

神谷先生には、研究の悩みや疑問はもちろんのこと、学会発表の話し方、伝え方なども指導いただきます。発表に用いる用語は聴き手に合わせて専門的だったり噛み砕いたり、話すテンポも使い分けるのが基本とのことですが、まだ人前に立つだけで緊張してしまいます。
大学院では手つかずの現象について自ら実験を行い、研究の正否や科学的価値を判断する責任を負います。私にとっては、それこそが研究のモチベーションでもあり、創薬や病気の治療に直結しなくても、そこへ通じる科学の土台や基礎固めとなるようなものでありたいと日々打ち込んでいます。

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(取材は平成28年5月に行われました)

大浦さんが所属する医生物学講座 神経生物学教室