年頭にあたり

医学研究科長・医学部長 西 信三


あけましておめでとうございます。

私は昨年4月より医学研究科長、 医学部長を務めております。前任の井上 芳郎教授の業務を引き継ぎました時、大学院重点化を終え一年目を迎えており ましたが、それをより充実したものにすることが課題としてありました。それ につきましては、周産期医学分野担当の水上尚典教授を4月にお迎えし、また、 腫瘍内科学分野には秋田弘俊教授が8月に就任され体制が整い、各分野共着実 にその責務を果たしていくものと思います。また退官された川上義和教授の後 任として1月に西村正治教授を迎えました。同じく退官された犬山征夫教授の 後任として7月に福田諭教授を選任しました。また、増え続ける大学院生に対 する効率的且つ質の高いカリキュラムをという私達の願いを達成すべく長嶋和 郎教務主任、宮坂和男教務副主任を中心に各位の御意見を伺いながら検討が行 われ益々の向上を期待できるものと考えます。

 ここ数年来、医学教育の改革が大きな問題となっておりました。医学教育の みならず大学教育がそれ以前の基本的な問題です。本学の全学教育では少人数 のグループによる教育など様々な改革が全国に先駆けて行われています。阿部 和厚教授はその中心人物であり、昨年までに全国87大学に招かれ、北大方式の 講演を行っております。本学は重点化大学となったとは云え医学生の教育も充 実させなければなリません。文部科学省の主導で数年来検討が行われてきまし たが、実施の段階に入りつつあります。コアカリキュラム、臨床実習前の共用 試験、クリニカル・クラークシップ、オスキーなどの基本的で系統的な教育の 準備が進んでおります。前および現教務主任・副主任の私、長嶋和郎、田代邦 雄、宮坂和男の各教授ならびに前沢政治教授、大滝純司助教授を始め多くの方々 の並々ならぬ努力の結果であります。医学部学生の6年間の授業計画 (シラ バス) もインターネット上で閲覧可能となりました。また、本年度より学士 編入学試験を行っております。本年4月に3年次に編入する5名の学士を選考 しました。石橋輝雄教授を中心に大変優秀な学生が選考された様で楽しみにし ております。

 皆様もご存知の通り、全国的な課題でもあります 「国立大学の法人化」 に 関しましては、北大全体が一丸となって3月より 「ワーキンググループ」 を 作り検討して参りました。その座長は私の前任者の井上芳郎副学長が担当され ておりますが、法人化によってより研究・教育が行い易い大学を目指していま す。

 本年度は大学評価・学位授与機構の分野別研究評価を受けました。医学研究 科及び附属病院の教官257名の最近5年間の研究業績や社会貢献を自己評価し 提出するものです。これは本年度から始まったものであり医学分野では全国6 大学が対象となりました。莫大な資料を全員の協力のお陰で短い日数でまとめ る事が出来ました。4月には一般に公表される予定です。本間研一、安田和則、 吉岡充弘、渡邉雅彦の各教授の御尽力に深謝致します。

 本年度は2つの概算要求を行いました。そのうち、大学院医学修士課程の設 置は政府案では認められました。新年度予算成立後の4月に20名の学生の選抜 を行う予定です。福島菊郎、安田和則、吉岡充弘の各教授には特に御尽力をい ただきました。もう一つは建物に関するものです。医学研究科・医学部教育研 究棟の再開発は各位におかれましては切実な急を要する事と存じます。本年度 は医歯学総合研究棟の建築をお願いしております。現在まだ決定には至ってい ませんが、広報が刊行される頃には朗報があるのではと期待しております。既 存の研究棟の大型改修も来年度概算要求として準備を進めております。皆様の 御不便を近い将来に良い方向へ持っていけるよう、杉原平樹・本間研一両教授 を中心に努力しているところです。

 明年度に計画している大事の一つは 医学部保健学科の新設です。医療技術短期大学部を母体として大学、次いで大 学院を設立しようとしています。その方向に進むべく医療技術短期大学部の松 野一彦教授、森下節子教授らと話し合い検討を重ねております。

 今まで述べてきました事は、私が医学部長の任に就いた時に 「早急に結論 をだすべき事柄」 として在ったものですが、生来楽天的な私にはそれぞれ良 い結果を得たり、良い方向に進展したりしているように思われます。

 明年度は、これらの結果を上手に運営し育て上げながら、その過程で生じる 種々の問題は見逃すことなく、欠陥とされる部分はそれを改善し、過剰である 部分は可能な限りそれを取り除き進んでいくことになろうかと思います。それ にはやはり、皆様の変わりない御尽力、御協力を御願いしなければなりません。 しかし、少しは前年と比べて先が見える状況になってきたのではと私は思って おりますが、いかがでしょうか。今年も責務を果たすべく努力する所存でおり ます。

 最後になりましたが田高省一事務長はじめ医学研究科・医学部の事務ならび に大学事務局に絶大な御尽力御理解また文部科学省の御理解と御指導を深謝申 し上げます。


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