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医学研究科長 挨拶

笠原 正典

北海道大学大学院医学研究科長

笠原 正典

北海道大学大学院医学研究科は、新制大学院制度の発足に伴い、1955年に博士課程を設置しました。2000年には大学院重点化が行われ、大学院が教育と研究の中心に位置づけられました。さらに、2002年には他の多くの大学に先駆けて修士課程(医科学)を設置し、医学以外の多様な教育背景をもった優れた人材に対して、その門戸を開きました。

 

博士課程では、世界レベルの医学研究を遂行できる研究者と研究医、科学的思考能力を身に着け、医療の現場で指導的立場に立つことのできる臨床医の育成を目指しています。博士課程は、1専攻、3コース制をとっており、専門分野の枠を超えた教育に重点を置くとともに、コースごとに高い専門性が担保されるようにカリキュラムを工夫しています。具体的には、医学研究者・研究医を育成する「基盤医学コース」、社会医学・公衆衛生行政の分野で活躍する人材を育成する「社会医学コース」、高度な臨床研究を遂行する人材を育成する「臨床医学コース」の3つがあります。

 

資源に乏しい我が国にとって、高い研究能力と専門的知識をもった人材の育成は死活問題です。しかしながら、医学を志す大学院入学者は全国的に減少傾向にあり、臨床研修制度の導入以降、この傾向は顕著になっています。本研究科では、特に減少が懸念されている基礎医学研究者を育成するため、2009年度より医学科出身者を対象として「MD-PhDコース」を導入いたしました。このコースでは、医学部6年生から大学院授業科目を履修することができ、条件を満たせば大学院を3年間で短縮修了することができます。また、2013年度からは新たに「CLARCプログラム」を開始しました。臨床研修2年目に大学院に入学し、臨床研修と大学院での学修を両立させ同時に行うことができるプログラムです。

 

修士課程では、高度専門職業人として活躍する人材を育成するとともに、博士課程へ進学し研究者を目指す人材を養成しています。「医学専門コース」、「医科学コース」、「社会医学コース」を用意しています。すでに271名の卒業生が巣立ち、その活躍の場は、国内はもとより海外に広がっています。

 

大学院教育は研究と表裏一体です。したがって、国際水準の優れた研究活動があってはじめて高いレベルの教育が可能になります。本研究科では、基礎医学の多くの領域において先端的研究が行われており、社会医学の領域においても現代社会が直面する諸問題に医学的見地からアプローチする高いレベルの研究が行われています。また、遺伝子工学を応用した新しい医薬品の創出、物理工学理論や技術を用いた先端的診断治療機器の開発、ヒト化モデルや組織・細胞工学を応用した新しい治療法の開発など、世界をリードする臨床医学研究が推進されています。これらの研究は、国内外で高く評価されるところとなり、「未来創薬・医療イノベーション拠点形成(地域産学官連携科学技術振興事業)」、「オール北海道先進医学・医療拠点形成(橋渡し研究加速ネットワーク プログラム)」などの国家的大型研究プロジェクトが本研究科を中心に展開されています。2012年度には、北海道大学病院が臨床研究中核病院に指定され、研究科との連携のもと、国際水準の臨床研究がさらに進展することが期待されています。

 

研究は本来楽しくあるべきものと思いますが、大学院での勉学、研究は楽しいことばかりではありません。研究の厳しさ、学問の奥深さ、自らの無力さに打ちひしがれることもあるでしょう。しかし、新しい事実を発見する喜びは何物にも代えがたいものです。自らの研究が人類の知的資産を増やすことに貢献し、そしてそれが人類の健康、福祉、幸福に役立つものであれば、世の中にこれほど深い満足の得られることはないでしょう。北海道大学大学院医学研究科は、最先端の医学研究を目指す皆さんの期待に十分応える能力をもっています。未来の医学・医療を支える学生諸君の入学を歓迎します。

 

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